中部大学建築環境・設備系研究室

名古屋市北部高蔵寺ニュータウンをかかえる春日井市に中部大学はあります。名神高速を大阪方面へ向かっていると、名古屋インター・守山PAを過ぎ庄内川を渡るあたりで正面に見ることができます。
今でも、「中部工大」の方がなじみがある方もいらっしゃるようですが、中部工業大学としてスタートし、工学部・経営情報学部・国際関係学部・人文学部・応用生物学部の5学部からなる総合大学になっております。

建築設備系の研究室は、工学部建築学科にあり、2003年7月に猪岡達夫を教授として迎え、建築設備、特に空調設備の教育・研究においてスタッフ・施設とも中部地区の私学でも最も充実していると自負しています。

環境設備系のスタッフは、教授 猪岡達夫、助教授 大滝 泰山羽 基 の3人です。猪岡、山羽ともに空調設備を専門としているので、前述のとおり私学としてはかなり設備色の強い構成になっています。

【施設】
2つの実験室と実習室からなる建築環境・設備実験室を備えています。実験室は、周囲環境と室内を独立して制御でき、-5〜40℃を実現できる外界室が隣接しています。一面がガラス貼りになっており、気流の可視化を行うことが可能です。建築材料の物性試験を行うことを目的として、温湿度制御可能な実験室もあります。スタッフの研究テーマが蓄熱、湿気などであるため、実験室の機能を十分発揮できていなかも知れません。
【研究内容
猪岡は着任したばかりで本学での研究はこれからですが、空調シミュレーションでは第一人者です。大滝は環境工学に関連する熱・湿気を専門とし、山羽は蓄熱システムを中心の研究テーマとしています。

潜熱蓄熱の研究では、国際エネルギー機関(IEA) の国際共同研究に参加し、潜熱蓄熱材の応用について研究をしています.潜熱蓄熱は物質の相変化(通常は液体―固体)に伴う熱を利用した蓄熱ですが、材料のコスト、効率的な熱の伝達が問題となり、建築分野での応用はハードルが多いと思っています.IEAの仲間は、ラップトップコンピュータ冷却器、保温(冷)ジャケットなどを開発していますが・・・・・・。

水・氷蓄熱の補助、ピークシフト量の増大、既設空調設備への対応として、山羽は空調ダクト内に潜熱蓄熱材を設置する方法を考えています。2〜3kg/uのPCMを設置して、夜間に蓄熱しピークシフト時間帯(13-16時)に熱源を止めても室温を保つことができるというシミュレーション結果を得ています。

最近では、空調設備のコミッショニングについて、その過程を実践的に解析する研究 を始めています。

【教育】
環境・設備系の教育プログラムは下記の通りです。1年後期から2年前期までの2期に建築環境工学A,B(必修)で建築環境工学の基礎を、2年後期から建築環境システムA(建築設備、必修)で設備全般を学びます。学習した内容は建築実験Aで実習・実験を通して身につけさせます。

建築環境システムB(空調設備)が3年次の選択科目となっています。
1年次 2年次 3年次 4年次

建築環境工学

建築環境工学

 

卒業研究

 

建築環境システム
(建築設備)

建築実験

設備設計製図

   

建築環境演習

  
環境・設備系講座を選択した学生は4年前期に、空調設備の設計製図を行い設備の仕上げをするとともに、各教官のもとで専門の卒業研究を行い卒業します。

最近では、設備会社を希望する学生も増えて来ており、大学建学の理念である「不言実行、あてになる人間」を社会に送り出すべく、各教官微力ながらも努力しております。
問合せ

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