最適化研究会シンポジウム(名古屋)
“オフィスビル設備計画の最適化”
日   時: 平成23年3月25日(金)
場   所: 東桜会館 第二会議室
参加人数: 40名(講師3名含)



 平成22年度のシンポジウムは、東北地方太平洋沖地震の2週間後ということで中止も懸念されましたが、講師の方々にもご協力いただき、無事開催することが出来ました。総合討論では、今後の電力需給や震災などの非常時への対応、設備計画について、設備技術者としてどのようなことができるか、またはすべきか、参加者からのご意見を頂きながら討論を行ないました。
シンポジウム後の義援金付き懇親会では多くの寄付を頂き、16,475円を日本赤十字に寄付させていただきました。ありがとうございました。
   
   「プライムセントラルタワーの設備計画」
              片平 義和 氏(清水建設)
2009年3月竣工した複合施設のオフィス棟について設備計画および運転実績をご講演頂きました。名古屋特有の小区画への対応、ペリメータ部分の簡易エアフローウィンドウやパネルヒータなど建築と設備が一体となって環境負荷・消費エネルギーの削減を目指した建物であり、平成21年度実績で省エネルギーセンターの一般的数値と比較して一次エネルギーを33%、CO2を23%削減できたとのことでした。
   

   「ペリメータの省エネ制御について」
      斉藤 至輝 氏(ソーワエンジニアリング)
環境問題への取り組みとして、自社開発製品のFCU還り温度制御を用いた効率的な空調システム、利便性の高いペリメータヒータシステム、自然換気システムによる自然エネルギーの利用についてご講演頂きました。各技術はシンプルな機器構成であり、様々な用途、要望に合わせた制御が可能なことから採用事例も関東を中心に中部や関西でも増えているとのことでした。

   

 「省エネルギーを実現する設計手法について」
              猪岡 達夫 氏(中部大学)
今後、電力需要がさらに逼迫する中で、私たち(設備技術者)が何をすべきか、どのようにすれば真の省エネルギーが実現できるかについて、これまでの研究成果を踏まえてご講演頂きました。熱負荷計算時の気象データ、内部発熱、予熱時間の再考による過剰設計の排除や、必要照度の見直し、簡易外ブラインドによる負荷の低減など様々な角度からご発表頂きました。