◆セミナー(名古屋)
 
第14回建築設備研究会
セミナー『建築設備業界を取り巻く環境と最新事情』
 
主 催: 空気調和・衛生工学会中部支部 建築設備研究会
日 時: 平成28年9月5日(月) 15:00〜16:15
場 所: 中部大学 名古屋キャンパス(三浦記念会館) 6階 610室
参加者: 44名

 今回のセミナーでは、主として建築設備を学ぶ学生や若手実務者を対象に、建築における設備の重要性について、お二方の講師からご講演を頂きました。

 
「建築設備業界の役割と魅力」
 伊東民雄氏(建築設備綜合協会・理事)

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、日本の優れた環境施策の実現を世界に発信していくための、建築設備技術者の使命についてお話いただきました。今や欧州諸国に比べて、日本の省エネ技術の優位性は失われており、環境先進国とは呼べない状況にあるとのこと。COP21のパリ協定にて日本が約束したCO2排出量削減を実現するためにも、建築設備技術者は、ZEBの推進など、より厳しい目標を立て、環境のプロフェッショナルとして世界に貢献することが期待されているとのことです。

 
「ワンストップ型既築ビルの省エネ改修事業モデル」
 松本寛氏(株式会社豊建・代表取締役社長)

 2011年より事業展開している既築ビルの省エネ改修事業についてご紹介いただきました。これは、ビルオーナーの視点に立った、改修の立案から施工に加えて、補助金やファイナンスまでを含めた事業モデルです。省エネ・CO2排出削減を背景に、着実に実績を増やしており、ご講演では、住環境事業部の内野浩氏からオフィスビルや学校建築における施工事例(開口部などの外皮性能の向上、高効率照明への転換、太陽光発電やBEMSの導入など)について、お話いただきました。既築ビルのストックは膨大で、この事業モデルを拡大することで、ZEB化の浸透など、社会に貢献したいとのことです。