◆平成27年度 最適化研究会シンポジウム(名古屋)
 
「産業用空調の新技術」
 
場 所: 中部大学名古屋キャンパス
日 時: 平成28年3月1日(火)
参加者: 30名(講師3名含)

 今年度のシンポジウムは、産業用空調の新技術として、工業や農業に関連する設備についてご講演いただきました。工業や農業が盛んな中部地区において、このような新技術がますます注目・活用されることを期待します。

 
「ミスト冷却加湿技術について〜クリーンルーム用途を中心に〜」
植村 聡 氏 (三機工業)

 ミスト冷却加湿技術をクリーンルームに適用するため、導入時の削減エネルギーの算出、相対湿度45%±5%の精密制御方式の検討、蒸発速度の検討についてご講演いただきました。ミスト加湿技術をクリーンルームへ導入した場合の試算結果として、CO2排出量は一般的な空調方式と比較して26%の削減が可能です。また、二流体式ミスト、高圧一流体式ミストの2種類を開発し、それぞれの特性と効果、制御方式について考慮し、導入先に適したミスト設備の設計をされているとのことです。

 
「コマツ粟津工場 新組立工場」
水澗 亨 氏  (清水建設)

 ダントツの環境性能と生産性を併せ持つ未来を見据えた次世代組立工場をコンセプトとした、全面床ピット方式の工場へ導入された様々な技術についてご講演頂きました。従来工場比90%以上の電力削減(省エネ30%+生産性向上20%+創エネ40%)と面積生産性2倍を目標とし、太陽光の導入や0〜100%の調光制御可能なLED照明の導入、地下水熱を利用した高効率空調等が採用されています。また、床下ピットを利用した床吹出し・吸込み空調による成層空調ついて、実測とシミュレーションによって温度成層の状態を確認されています。

 
「農業分野におけるミスト冷却の性能と制御」
原田 昌幸 准教授 (名古屋市立大学)

 施設園芸における夏期の高温問題の解決策として、ドライミストを用いた実証実験により、その性能と設計条件や制御方法についてご講演いただきました。施設内気温は換気を行っても40℃を超える場合があり、収穫量や品質の低下を招くため、新しい対策としてドライミストの適用に取組まれています。ミストを噴霧させると施設内気温が約5℃低下し、ミスト噴霧発停直後から施設内の気温が変動することが確認されました。また、マイクロバブル水を使用することによって、吐出圧の低減および低コスト化を実現されています。