今回の講演は、色彩企画 代表 久野友未先生による「色を知って現場に活かす〜戦略としての色〜」と、株式会社日本総合研究所 佐々木努先生による「排出権ビジネスの概要と実践事例の紹介」についての講演が行われました。
【久野友未先生の講演概要】
「色」と聞いて連想するものといえば、色彩検定やカラーコーディネーターといった資格試験、またはオシャレを目的とした色彩講座などが多いのではないでしょうか?
私たちの生活の中には無数の色が存在しますが、“あって当たり前”なため、その役割はどうしても忘れてしまいがちです。色は古くからカラーマーケティングという言葉が使われてきた商品開発の分野では、「売れる商品には、売れる色がある」と言われているように、本当に多くの可能性を秘めています。
そこで今回は、実際に色彩設計された建築空間の実例を交えながら、色の基本や本来の機能・役割についてご講演頂きました。
【佐々木努先生の講演概要】
1997年12月に京都議定書が合意され、2008年1月1日にとうとう第一約束期間に突入し、排出権ビジネスは急激に規模が拡大しています。排出権ビジネスを正確に理解するには、温暖化関連規制の動向だけでなく、排出権の購入者の立場、排出権を作り出す立場、排出権を仲介する立場、排出権を利用する立場、など様々な立場から排出権ビジネスを俯瞰する必要があります。そこで今回は、具体的な事例を交えながら、排出権が作り出されて利用されるまでの排出権サプライチェーンに沿って排出権ビジネスの実態について、ご講演頂きました。
建築設備研修部会の方を中心に多数の学生にも参加いただき、活発な質問が飛び交い大変盛況のうちに無事閉会致しました。 |