建築設備研修部会 講演会 (平成19年度第1回)

日 時: 平成19年7月25日(水)
14時〜17時
場所: 今池ガスビル
参加人員: 50名

今回の講演は、日本ガス協会 高橋俊行先生による「バイオガスとその利用促進について」と、国立極地研究所南極観測委員会 加藤好孝先生による「南極で暮らす 〜地球の環境を考える」についての講演が行われました。

【高橋俊行先生の講演概要】

平成14年12月にバイオマスニッポン総合戦略が策定され、京都議定書目標達成計画の中にも「バイオマス利用の推進」が謳われ、バイオマス利用を含む新エネルギーの導入目標が記される等、バイオマスへの関心は高まっている。 都市ガス事業者としても、自らが持っているガス化や精製・貯蔵技術、都市ガスとバイオガスの混合利用を活用し、関係各所のご理解を得ながら、下水処理場や食品工場等におけるバイオガスの利用促進に取り組んでいきたいと考えるところである。

そこで今回は、都市ガス事業者の持っているバイオガスの利用促進技術として、下水汚泥部分燃焼ガス化システム、海藻等メタン発酵ガス化システム、高効率メタン発酵技術、吸着貯蔵技術、バイオガス都市ガス混合燃焼システムについて紹介して頂いた。

【加藤好孝先生の講演概要】  

日本の南極観測開始から今年で50年を迎える。昭和基地は、南極観測のキーステーションとしてオゾンホール発見を始め、数々の成果を上げ、地球環境センサーとしての役割を果たしている。過酷な自然環境の中での観測活動を支える施設設営のための日本での事前準備や物資輸送方法などの紹介を通じて、日本の南極基地のおける建築設備の現状や自然エネルギーの利用・廃熱利用・海洋汚染防止対策(生活排水処理・燃料漏れ対策)・廃棄物処理など南極の環境保全の取り組みについて紹介して頂いた。建築設備研修会会員の他に、多くの建築系の学生の参加もあり、活発な質問が飛び交い大変盛況のうちに無事閉会致しました。    

文責:田島秀樹