平成18年8月7日、公共建築協会、建築設備コミッショニング協会主催、当学会協賛のもと、中国から江億先生と朱頴心先生(共に清華大学教授)をお招きし「地域冷暖房に関する日中シンポジウム(名古屋)」を、名古屋大学野依記念学術交流館で開催しました。
中原信生先生(環境システック中原研究処)による「日本における地域冷暖房の展開史と今後の課題」のご講演に続き、江億先生からは、「中国の地域冷暖房の展開史と今後の課題」についてご講演いただきました。講演の中で、中国の集中熱供給システムやコージェネレーションの問題点やエネルギー利用率の評価方法についてご説明いただきました。
その後、岡垣晃氏(日建設計総合研究所)、高木康夫氏(東芝)、下田吉之先生(大阪大学)から各ご講演をいただきました。
聴講者も参加したパネルディスカッションでは、地域冷暖房に関する総合討論が行われました。ディスカッションの中で、朱頴心先生から「再生可能(未利用)エネルギー利用の評価について」、再生可能エネルギーの利用は効果だけでなく導入対価も考慮すべきであり、余剰エネルギー消費量を考慮しなければ、再生可能エネルギーの利用効果は過大評価され、システム効率の向上に寄与しない恐れがあるとのご説明をいただきました。また、奥宮先生(名古屋大学)から「エネルギーの面的利用と未利用エネルギーの活用」についてご説明がありました。
時間を延長し議論が活発に飛び交い、大変有意義なシンポジウムとなりました。
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