◆講演会
サスティナブル型オフィスビルの事例紹介
日   時:
平成18年4月11日(火)
13:30〜17:00
会   場:
東桜会館
参加人員:
59名

東京・大阪では、建築計画と設備システムを融合させた環境性能の高いオフィスビルが多数竣工しています。しかし、中部地区の技術者それらを直接体験することは容易ではないので、それらの中から特に先進的な事例を対象に、設計に関わった方から直接紹介をしていただき、設計・建設・運用の参考にしていただくことを目的に講演会を企画しました。
話題性の高い施設を対象にしたこともあり、学生の方も多数参加されるなど活気ある講演会となりました。
  1. 関電ビルディング/中澤和弘氏(関西電力)
    大阪中之島に立地、一部には変電所も配置される関西電力の本社ビル。環境共生モデルビルを目標に、超高層ビルでの自然換気、人感センサーと連動する床送風空調、建物蓄熱など新たな手法を多数採用している、さらに、地下に設けられた地域冷暖房施設は河川水を利用、高い運転効率を目指している。
  2. 竹中工務店東京本店/白鳥泰宏氏(竹中工務店)
    高効率・高品質なワークプレイスと環境負荷低減を両立するために、新しいオフィスビルのあり方を提案した本社ビル。開放的なコア機能、自然通風を容易とする高機能外壁、豊かなオフィス空間を創る新天井システムなど、斬新なアイディアが多数作り込まれており、話題性の高いオフィスビルとなっている。
  3. 日建東京ビル/野原文男氏(日建設計)
    東西面にある窓からの日射負荷を軽減するために電動外ブラインドを採用、発熱複層ガラスとの組み合わせにより快適な窓際環境を実現している。また、ソックフィルタによる空調送風はドラフトがなく、温度分布も均一で高機能なオフィス空間に貢献している。さらに、さまざまな省エネ手法と運用段階での性能検証により、年間エネルギー消費量1500MJ/m2・年という省エネルギー化を達成している。
文責:渡辺健二