シンポジウム(名古屋)
窓まわり・ペリメータ空間の環境および負荷
―その実態と対策―
日   時:
平成17年9月9日(金)
13時30分〜17時00分
参加人員:
65名

当学会の研究小委員会として本年3月に終了した「窓とペリメータ負荷実態小委員会」の研究成果報告書に関するシンポジウムを開催しました。多数の皆様にご参加いただき盛況でした。また、活発な質疑応答が続き予定時間を多少オーバーする等シンポジウムとしての企画趣旨に沿う内容で進行出来ました。

 今回お招きした講師の方々は大学から2名、設計事務所から1名でありそれぞれ担当された項の概要説明をいただきました。

 まず、主旨説明およびペリメータ環境・制御の実態について東京理科大学の井上先生より説明がありました。1970年代のエネルギーショックに起因した窓面積の極端に少ない建築計画から脱却し、現在は省エネルギーと生産効率の両面を満足する建築を設計する必要があるとの認識のもとペリメータ空間に関する検討が大変重要になって来ているとの説明がありました。そのなかには実測値を基にした考察も述べられ冬場における混合ロスの概要、日射量・室内外温度差と冷水および温水処理熱量に関する3軸グラフの提案など分かり易い説明をされました。

 次に、千葉大学の川瀬先生より建築設備計画とペリメータについてペリメータ空間の概要から環境の特性および各空調システムの分類について歴史的変遷に関する概要説明がありました。これには、実例写真も含め分かり易く解説されました。また、居住者の要求水準の向上およびシステム評価など今後の課題についても述べられました。

 三菱地所設計の佐々木さんより全空気方式におけるペリメータ負荷の実測結果2例、パッシブ処理を指向した空調方式におけるペリメータ負荷の実測結果の報告を報告されるとともにペリメータレス化の取組みとしてエアーフロー型窓およびダブルスキンファサードの実測内容を説明されました。最後に再度井上先生より外ブラインドの例について実測内容を説明されました。
文責: 田島秀樹


支部長挨拶


討論風景