第1回衛生研修会(名古屋)
“トイレを考える“
日   時:
平成17年5月20日(金)
13時30分〜17時00分
参加人員:
61名

当学会中部支部主催として第1回目の衛生研修会を開催しました。初回の今回はトイレを考えると題し、給排水衛生設備のテーマを多少拡張し環境工学的観点で議論を進めました。参加者は61名の方々であり盛況のうちに終了させることが出来ました。
今回お招きした講師の方々は大学から1名、設計事務所から1名、メーカーから1名でありそれぞれご専門の立場からご講演いただきました。

まず、関東学院大学の野知さんよりし尿を科学する観点からし尿の成因と性状、衛生学的な視点からみたし尿の解説から始まり、処理対象としてのし尿に関係付けバイオマスとしてのし尿、環境に負荷をかけない糞尿処理法といった省エネルギーに関わるお話もいただきました。最後に女性ホルモンに関する問題提起があり、微量で生態系に悪影響を及ぼす可能性のあることの指摘がありました。この、問題提起については総合討論でも質問があり参加者にも関心の高さを伺わせるものでした。

設計事務所ゴンドラの小林さんより、多数のプロジェクト経験に裏打ちされた利用者本位の考え方、快適さは持続なくては意味がなくメンテナンスの重要さの認識とデザインへのフィードバックおよび真の快適さを生むには設置場所のフィールド性を知り、その特性にあった形を見出すことが不可欠であることに関する解説がありました。

東陶機器の高橋さんより、最近東京都内でオープンした大規模プロジェクトにおける多数の最新事例紹介があると共にそれらの傾向に関する解説がありました。また、トイレ内における行動調査をフィードバックした必要条件および最新器具傾向の説明、今後のトイレに関する変革のキーワードの解説がそれぞれありました。

3名の講師の講演後実施しました総合討論でも積極的な質問が次々あり、内容的にも盛り上がりのある講演会となりました。
文責・ 田島秀樹


支部長挨拶


聴講風景